根本的課題は世代間格差…
記事「36年連続で子ども減少 前年比で増加は東京だけ…」の続き…。今までの話で、少子化を根本解決するには、未婚率の低下を食い止めることが重要で、それには根本的には世代間の格差を是正することが肝になるとこれまで述べてきた。お金のかかる若年層が、もうお金のかからず、既に貯蓄も多い高齢層を養っている構造こそが問題であると…
▶️世代間格差を断ち切れ❗️
▶️ 20代から10年で5,000万円貯めるには⁉️① 〜心構え〜
▶️ 格差は拡がりつつあるのか⁉️
若年層=労働人口の所得水準が引き上がることによって、インフレが起こることが望ましい=少子化の解決に繋がる、ということに触れ、それは、少子化の問題=未婚率上昇の問題と捉え、その理由として世代間格差が本質的な原因であり、結果として長時間労働によりプライベートが少なかったり、経済的な理由から結婚しないという仮説が成り立つと考えたからです。これは、あくまで私の仮説であり考察ではあるものの、筋道としては大きく外れてはいないと考えています…
▶️ 20代から10年で5,000万円貯めるには⁉️⑧ 〜お金は持ってるだけでは減っていく〜
▶️ 労働時間規制法制化に見る日本の問題点…
で、前回記事「所得水準を上げ、インフレを起こす…」では、労働者層の所得水準を引き上げることで、企業は商品やサービスの価格に高騰する人件費を転嫁せざるを得ず、結果、物価が上がりインフレを起こすことが、解決の糸口になるのだと…
高齢層の貯蓄額は…⁉︎
そもそも高齢層の貯蓄額はいかほどだろうか…。つい先日公表された世帯単位の貯蓄額平均はなんと1,820万円…。多くの方が「そんなに?」と仰天したが、実際にも7割ほどの世帯が、この平均を下回る…。平均を引き上げているのはやはり、高齢層であり、高度経済成長期、バブル期の恩恵を受け、雇用と待遇を保障されていた結果が、ここでも見受けられるのだ…
▶️高齢者への3万円は本当に必要なのか?
▶️高齢者蔑視をするつもりはない。社会保障も理解する。でもその税の使い方は絶対に間違っている💢
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インフレになると何が起こるのか…⁉︎
では、所得水準が上がり、インフレになると何が変わるのだろうか…。物価が上がるわけなので、各家庭の消費額は大きくなる。例を上げると、今まで1本100円で買えていたジュースが150円とかになるわけだから、当然だ…。家計は苦しくなるように思えるが、労働者層については、取得水準も上がっているわけなので、収入・支出額ともに額が大きくなるだけで、実質的な影響は少ない…。なにもこのこと自体は、不自然な話でもなく、我々の身近な商品も実は値上がりを徐々にしていて、我々の所得水準自体も実は総じて言うと上がっている。ただその上がり幅は年1%程度というアジア内においても最低水準であり、バブル崩壊後はほぼ横ばいという状況にあるのだ…
この意義はなにかというと、労働者層=若年層は収入・支出ともに水準が引き上がるが、高齢層は所得が無い為、支出のみが引き上がることになる。結果、収支のバランスは崩れ、今まで恩恵を受け、若者に養わせ、たんまり貯めた貯蓄に手を出さざるを得なくなるというわけだ…
▶️ 3年で長時間労働をやめなければ日本は破綻する⁉︎
▶️ 20代から10年で5,000万円貯めるには⁉️① 〜心構え〜
▶️ 日本の少子化を食い止めるには…⁉️
インフレのもう一つの効果…
インフレの効果は、単純に高齢層の収支のバランスを崩すだけではない。物価が高騰するということは、「お金」の価値自体が相対的に引き下がることを意味する。今まで100円で買えていたモノが150円出さないと買えなくなるわけで、これは物価が上がったとも取れるが、裏を返せばお金・円の価値が下がったとも言える…。となるとだ…、高齢者がたらふく貯めていた貯蓄額は、実質的には目減りしていて、2,000万円の貯蓄額は実質的は今までの1,500万円くらいの価値でしかなくなのだ…。そうした時に人はどのような行動に移るのか…⁉︎ 貯めていたら実質的には目減りしていることに気づくと、目減りする前に消費しようというのが人間ね心理・真理だ…。そりゃそうだ、いつかの備えに貯めたはずが、なんのいいこともなく減っていくのであれば、買いたい時に買いたいモノを買った方がいい…
これが私が描くシナリオで、世代間格差を是正するには、解雇や不利益変更を柔軟に認める労働法制の改正に加えて、貯めても相続税や物価上昇による目減りにより貯めても意味ない仕組みを作り、消費が促され景気が循環することで、若年層の報酬や社会保障にお金が回るようにするのだ…。そうすれば、今若年層が抱える不公平感は解消され、経済的な理由で結婚しない・子どもをつくらない という少子化への悪循環は断ち切られることになるだろう…
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書籍名:お金のプロが教える! インフレ時代に備える資産形成
著者名:黒松 雄平